自転車運転者講習は、危険な違反を繰り返した自転車運転者に、安全な運転を学び直すよう命じる制度です。警察庁は、14歳以上の人が対象となる16種別の違反で、3年以内に2回以上、検挙されたり交通事故を起こしたりしたときに、都道府県公安委員会から受講を命じられると説明しています。
2026年4月からの自転車の青切符とは別の手続きで、反則金を納めたから講習も不要になるわけではありません。2026年10月16日に確認した法令、警察庁のルールブック、兵庫県警の資料をもとに、対象と、命令を受けたときに確かめることをまとめます。
電動自転車を選ぶ前に、運転のルールも確認
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受講命令の対象は14歳以上で、危険行為を繰り返した人
自転車運転者講習の対象を考えるときは、年齢と違反の内容、繰り返した期間を分けます。兵庫県警の案内では、14歳以上で、講習対象の危険行為により3年以内に2回以上の交通取締りを受けた人が対象とされ、危険行為を要因とする交通事故を起こした人も含むと説明されています。
根拠となる道路交通法108条の3の5第2項は、自転車危険行為を反復し、さらに自転車を運転することで交通の危険を生じさせるおそれがあると公安委員会が認めるときに、講習を命じることができると定めています。単に何らかの注意を2回受けたら、その場で自動的に講習になるという説明ではありません。
自分が対象か不安なときは、違反の日時や書面を整理して、案内を受けた警察の窓口に確認しましょう。「事故になっていないから対象外」「青切符を受け取っていないから関係ない」と、自分だけで判断しないことが大切です。
自転車運転者講習と青切符は対象年齢や払う費用が違う
青切符は一定の違反に対する処理手続きで、自転車運転者講習は危険な運転を改善するための措置です。警察庁のルールブックも、青切符などの処理とは別に講習の受講が必要になると説明しています。二つの手続きを一つとして扱わないようにしましょう。
| 比べる点 | 自転車運転者講習 | 自転車の青切符 |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 14歳以上 | 16歳以上 |
| 主な位置付け | 危険行為を繰り返した人の運転改善 | 一定の交通違反に対する反則通告の手続き |
| 確認する条件 | 対象の危険行為、反復の状況、公安委員会の受講命令 | 反則行為に該当するか、交付された書面と納付案内 |
| 支払う費用 | 講習の手数料 | 該当する違反の反則金 |
14歳・15歳は自転車の青切符の対象年齢ではありませんが、講習制度とは無関係ということにはなりません。16歳以上でも、反則金を納めれば受講命令に対応しなくてよいわけではありません。違反の書面と講習の通知があるときは、どちらも内容を確認してください。
兵庫県警の資料は、講習制度の運用開始を2015年6月1日と案内しています。青切符に合わせて新しく始まった制度ではなく、2024年11月の法改正により酒気帯び運転や携帯電話使用等の罰則が整備され、対象危険行為が16項目になったという経緯です。反則金の額や納付方法は、青切符の記事で確認できます。
講習の対象となる危険行為は信号無視など16項目
講習の対象は、政令で定められた危険行為です。兵庫県警の資料は次の16項目を挙げています。表では読みやすいよう場面ごとにまとめていますが、表の行数が制度上の項目数という意味ではありません。
| 関係する場面 | 兵庫県警が示す危険行為の名称 |
|---|---|
| 信号・通行する場所 | 信号無視、通行禁止違反、歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)、通行区分違反、路側帯通行時の歩行者の通行妨害 |
| 踏切・交差点 | 遮断踏切立入り、交差点安全進行義務違反等、交差点優先車妨害等、環状交差点安全進行義務違反等、指定場所一時不停止等 |
| 歩道・ブレーキ | 歩道通行時の通行方法違反、制動装置不良自転車運転 |
| 飲酒・運転中の行動 | 酒気帯び運転等、安全運転義務違反、携帯電話使用等、妨害運転 |
正式な違反の成立条件は、それぞれの条文や現場の状況によって確認されます。「歩道を通行した」という一言だけで対象の違反に当たると決めたり、事故がなければ携帯電話使用は関係ないと考えたりしないでください。警察庁のルールブックは、携帯電話使用等について交通の危険と保持の両方を挙げています。
受講命令を受けた人は、自分の違反がどの項目に当たるかを通知などで確かめましょう。表の名称を覚えるだけでなく、どの場所で何をすべきだったかを振り返ることが、同じ運転を繰り返さないために役立ちます。
兵庫県の案内では講習は3時間、手数料は6,150円
兵庫県警の資料(2026年10月16日時点)では、講習時間は3時間、講習手数料は6,150円です。手数料には2025年3月24日からの金額という注記があります。これは兵庫県警の現行案内に基づく受講費用で、青切符の反則金額ではありません。
受講にあたっては、手元の命令書や案内で、日時、会場、受付、持参物、支払い方法を確かめます。兵庫県警の一般向け資料には、各会場の開催日や予約の手順、支払い方法は書かれていません。別の講習の案内や、過去に受けた免許関係の講習を参考に準備しないでください。
仕事や学校の予定と重なる、案内された日に行くのが難しいときも、放置せず記載された窓口に早めに相談しましょう。事情があると伝えれば必ず希望日に変えられる、という約束ではありません。どのような対応が必要かを、受講期限に余裕があるうちに確認することが大切です。
命令書で受講期間を確認し、期限内に講習を受ける
道路交通法108条の3の5第2項は、公安委員会が3か月を超えない範囲で期間を定め、その期間内に行われる講習の受講を命じることができるとしています。「違反をした日から一律3か月」「いつでも3か月先まで予約できる」という意味ではありません。実際に指定された期間と日程を確認してください。
受講命令に従わない場合、道路交通法120条1項17号は5万円以下の罰金を定めています。兵庫県警の資料も同じ上限を示しています。6,150円の講習手数料に上乗せして払えば受講が不要になる、という選択肢ではありません。
自転車を処分した、当面乗らないことにしたなどの事情があっても、自分の判断で命令が消えたと扱わないでください。書面の意味や対応方法に不明点があれば、通知した窓口へ確認します。相談した日時と担当窓口、案内されたことをメモに残すと、日程や必要な準備を取り違えにくくなります。
よくある質問
指導警告を2回受けただけで、講習を命じられますか?
警察庁のFAQは、指導警告を複数回受けたことだけで何らかの処分がされるわけではないと説明しています。指導警告と、講習対象の危険行為による検挙などを混同しないでください。自分の書面の扱いが分からない場合は、交付した警察の窓口に尋ねましょう。
自動車の運転免許を持っていなくても、講習の対象になりますか?
制度は自転車運転者の年齢と危険行為などを条件にしており、自動車免許の保有を前提としていません。免許がないから受講命令に関係ないと考えず、通知された内容を確認してください。
学校や自治体の交通安全教室を受ければ、命じられた講習の代わりになりますか?
一般の安全教室に参加しただけで、公安委員会が命じた講習を受けた扱いになると自己判断しないでください。指定された講習と、任意に参加する教室は区別し、命令書の案内に沿って受講する必要があります。
まとめ
自転車運転者講習は、14歳以上で危険行為を繰り返した人に対する制度です。青切符とは対象年齢も手続きも異なり、反則金の納付で講習の対応まで済むわけではありません。命令を受けたら、期間、日時、会場、費用、持参物を確認しましょう。
受講後の安全につなげるためにも、違反した場面と、次にどう通行するかを結び付けて考えることが大切です。信号、交差点、歩道での具体的な走り方は、交通ルールの記事で見直してください。
参考資料
- 兵庫県警察:自転車運転者講習制度~自転車の悪質運転者対策~(PDF)
- 警察庁交通局:自転車を安全・安心に利用するために-自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入-(自転車ルールブック)(PDF・約19MB)(冊子33ページ)
- 警察庁:自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~
- 警察庁:よくある質問(指導警告を複数回受けた場合)
- e-Gov法令検索:道路交通法(108条の3の5第2項、120条1項17号)
